
浴室リフォームを検討されている方にとって、水栓選びは意外と重要なポイントです。毎日使うものだからこそ、使い勝手の良さや清掃性、そして長期的なランニングコストまで考慮したいところです。
私はリフォーム業界で19年、二級建築士として数多くの浴室リフォームに携わってきましたが、最近特に注目しているのがTOTOの「2wayタッチ水栓」です。この水栓は、50-60代の方がリフォームで抱える「使いにくさ」や「バリアフリー」の課題を解決する優れた製品だと感じています。
今回は、TOTO浴室リフォームを検討されている方に向けて、2wayタッチ水栓の特徴や他社製品との比較、実際の導入事例などを詳しくご紹介します。
TOTOの2wayタッチ水栓とは

基本的な機能と特徴
TOTO 2wayタッチ水栓は、その名の通り「2つの操作方法」を選べる浴室用水栓です。従来のレバー操作に加えて、軽くタッチするだけで吐水・止水ができる機能を搭載しています。
この「タッチ操作」が、実は50-60代の方にとって非常に使いやすい仕組みなのです。手に石鹸がついていても、握力が弱くなっても、軽く触れるだけで操作できるため、ストレスなく使えます。
なぜ今「タッチ水栓」なのか
従来のレバー式水栓は、握って回すという動作が必要です。若い頃は何でもない動作でも、年齢を重ねるとレバーを回すのが少し大変に感じることがあります。また、石鹸やシャンプーで手が滑りやすい状況では、レバー操作が煩わしく感じられることも。
2wayタッチ水栓なら、こうした課題を解決できます。レバー操作とタッチ操作、その時の状況に応じて使い分けられるのが大きな魅力です。
2wayタッチ水栓の4つのメリット

1. 使い勝手の良さ
最大の特徴は、やはり操作の簡単さです。吐水部分を軽くタッチするだけで水が出て、もう一度タッチすれば止まります。力を必要としないため、握力が弱くなった方や関節に痛みがある方でも楽に使えます。
実際の現場では、「孫が来た時も安全に使えて助かる」というお声もいただきます。小さなお子さんでも簡単に操作できるので、世代を超えて使いやすい水栓と言えるでしょう。
2. 節水性能
TOTOの2wayタッチ水栓には、優れた節水機能が搭載されています。タッチ操作では、あらかじめ設定した温度と水量で吐水されるため、無駄な水の使用を防げます。
従来の水栓では、毎回レバーで水量を調整する必要があり、出しすぎてしまうことも少なくありませんでした。2wayタッチ水栓なら、適量の水が出るよう設定できるため、年間で見ると大きな節水効果が期待できます。
TOTOの試算によれば、一般的な使用で年間約20〜30%の節水が可能とされています。水道代の節約にもつながるため、長期的にはリフォーム費用の一部を回収できる計算になります。
3. 清掃性とメンテナンス
タッチ操作が可能ということは、レバーを握る頻度が減るということです。結果として、水栓本体への接触が最小限になり、水垢や汚れがつきにくくなります。
さらにTOTOの水栓は、表面に汚れがつきにくい「クリーン樹脂」を採用しています。万が一汚れがついても、サッと拭くだけで簡単に落とせるため、日々のお手入れが格段に楽になります。
50-60代になると、浴室掃除も体力的に負担になってきます。できるだけメンテナンスが楽な設備を選ぶことは、快適な暮らしを長く続けるために重要なポイントです。
4. デザイン性
機能性だけでなく、デザインも洗練されています。シンプルでモダンなフォルムは、どんな浴室にも馴染みやすく、リフォーム後の浴室空間を格上げしてくれます。
カラーバリエーションも豊富で、浴室全体のコーディネートに合わせて選べるのも嬉しいポイントです。
他社製品との比較

LIXILのタッチレス水栓との違い
LIXIL(リクシル)もタッチレス水栓を展開していますが、TOTOの2wayタッチ水栓との大きな違いは「操作方法の選択肢」です。
LIXILのタッチレス水栓は、センサーに手をかざすだけで吐水する完全自動タイプ。一方、TOTOの2wayタッチ水栓は、レバー操作とタッチ操作の両方が使えます。
完全自動も便利ですが、浴室では「手をかざしただけで水が出る」のが逆に不便に感じることもあります。その点、TOTOの2wayタッチ水栓は、意図した時だけ確実に操作できるため、誤作動の心配がありません。
価格面では、LIXIL製品が8万円〜12万円程度に対し、TOTO 2wayタッチ水栓は9万円〜13万円程度と、ほぼ同価格帯です。
一般的なレバー式水栓との比較
従来のレバー式水栓は、3万円〜6万円程度と比較的安価です。初期費用だけを見れば、2wayタッチ水栓より魅力的に感じるかもしれません。
しかし、長期的な視点で考えると違ってきます。節水効果により、年間5,000円〜8,000円程度の水道代削減が期待できるため、7〜10年程度で価格差を回収できる計算になります。
さらに、使いやすさや清掃性、バリアフリー対応という付加価値を考えれば、決して高い投資ではないと私は考えています。
実際の導入事例

ケース1:60代ご夫婦の浴室リフォーム
神奈川県在住の60代ご夫婦は、築25年の戸建て住宅の浴室リフォームを実施されました。奥様が関節リウマチで握力が弱く、従来のレバー式水栓の操作に苦労されていたのがリフォームのきっかけでした。
TOTO 2wayタッチ水栓を導入した結果、「軽くタッチするだけで使えるので、本当に楽になった」とのこと。ご主人も「掃除が楽になって助かる」と喜ばれていました。
ケース2:親世代との同居を見据えたリフォーム
50代のご家族は、将来的に80代の両親との同居を見据えて、バリアフリー対応の浴室リフォームを実施。手すりや段差解消とともに、2wayタッチ水栓を採用されました。
「高齢の両親でも簡単に使えて、安心して任せられる」と満足度の高い評価をいただいています。
設置時の注意点
既存の配管との互換性
2wayタッチ水栓を設置する際、既存の配管との互換性を確認する必要があります。築年数が古い住宅の場合、配管の位置や径が合わないことがあるため、事前の調査が重要です。
経験豊富なリフォーム業者であれば、適切な対応策を提案してくれます。
電源の確保
タッチ操作にはセンサー用の電池が必要です。多くの製品は電池式で、1〜2年に一度の交換が必要になります。電池切れのサインが出たら、早めに交換しましょう。
一部の高級モデルでは、AC電源タイプもあります。電池交換の手間を省きたい方は、こちらも検討する価値があります。
温度設定の重要性
タッチ操作では、あらかじめ設定した温度で吐水されます。設置時に適切な温度設定をしておかないと、熱すぎたり冷たすぎたりする可能性があります。
特に高齢者が使う場合、やけど防止のために上限温度を設定しておくことをおすすめします。
TOTO浴室リフォームのトータルコーディネート
2wayタッチ水栓を選ぶなら、他の浴室設備もTOTOで統一するのも一つの選択肢です。TOTOはバスタブ、シャワー、床材など、浴室設備を総合的に提供しているメーカーです。
特に「ほっカラリ床」や「魔法びん浴槽」など、TOTOならではの高機能製品と組み合わせれば、より快適で省エネな浴室空間を実現できます。デザインの統一感も出るため、リフォーム後の満足度が高まります。
費用と工期の目安

水栓のみの交換
既存の水栓をTOTO 2wayタッチ水栓に交換するだけなら、商品代と工事費を合わせて12万円〜16万円程度が相場です。工期は1日で完了することがほとんどです。
浴室全体のリフォームと同時施工
浴室全体をリフォームする場合、水栓交換も含めたトータルの費用は80万円〜150万円程度が一般的です。既存の浴室の状態や選ぶ設備のグレードによって変動します。
工期は5日〜10日程度を見込んでおくとよいでしょう。
まとめ:長く快適に使える浴室づくりを

TOTO 2wayタッチ水栓は、使いやすさ、節水性、清掃性、デザイン性のすべてをバランスよく備えた優れた製品です。特に50-60代で浴室リフォームを検討されている方にとって、使いにくさの解消やバリアフリー化という観点から、非常に適した選択肢だと言えます。
初期費用は一般的な水栓より高めですが、長期的な視点で見れば、節水効果や使い勝手の良さによって十分に元が取れます。何より、毎日使う設備だからこそ、快適さを優先することが、これからの生活の質を高めることにつながります。
ただし、浴室リフォームの成功は、良い製品を選ぶだけでは決まりません。重要なのは、経験豊富で信頼できるリフォーム会社を見つけることです。既存の配管状況を正確に把握し、適切な施工ができる業者を選ぶことが、満足度の高いリフォームの鍵となります。
複数のリフォーム会社を比較検討するなら、一括見積サイトの利用がおすすめです。一度の入力で複数社から見積もりを取得できるため、価格だけでなく、提案内容や対応の質も比較できます。特に初めてのリフォームで不安がある方は、複数の専門家の意見を聞くことで、より納得のいく選択ができるでしょう。
快適で使いやすい浴室は、これからの暮らしを豊かにしてくれます。ぜひ、じっくりと検討して、満足のいく浴室リフォームを実現してください。

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